2006 Las Vegas "PRINCE Per4ming Live 3121"






2006年12月7日
ライブ前日にラスベガスのマッカラン空港に到着、タクシーで向かう途中リオホテルが見えて来た。ベガスのホテルはどこも大きいのでかなり遠くからでも見える、その外壁にはプリンスのシンボルマークと3121の大きな文字が描かれ,まるで「プリンスホテル」(?)のような印象を受ける。が、近くでよく見るとまだシンボルマークも3121も途中までしか完成しておらず、上の方でゴンドラに乗ったおじさんがシートを貼っている。
ホテル到着後、早速ライブ会場を探すがカジノは広いのですぐには見つからない、矢印の方向に従ってたどり着くと会場の入り口は事前にネットで見ていたとおり「3121」の文字がデカデカと掲げられている。アフターパーティー用のレストランも見に行くが時間がまだ早いせいかオープンしている様子は無い、外観も普通のレストランに3121のロゴとシンボルマークが貼られているだけであまりプリンス色は無い。

2006年12月8日 ライブ1日目
「3121」は夜10時にオープンで情報によるとプリンスの演奏はだいたい夜中の0時に始まるらしい、今回はとにかく近くで見たい気持ちが強かったので夕方の5時に並びに行く、しかし入り口にはすでに数人のファンが並んでおり、何でもヨーロッパから来たファンらしい。ダラダラと過ごしていると次第に列も長くなり早くも8時20分頃には入場が始まる、入場時にカメラ撮影や録音などはダメだと口頭で注意されるがボディチェックも金属探知機も使用しないため、そのスジの人(?)にとってはかなりおいしいはずだ。小走りで入場し会場を見渡すと聞いていた通りホールは円形状になっており円いフロアーの周りをテーブルが囲んでいる、壁には左右6枚づつのスクリーンがあり延々とインド映画(?)を流し続け、時折プリンスのアンダーザチェリームーンの映像やジェイムス・ブラウンなどの映像がインサートされる事があるが正直よく分からん。。。その上流れている音楽はビヨンセやAC/DCなど何でもありのようだ。10時になると会場後方にあるDJブースにRashidaが現れ曲を流し始める。それから待つ事2時間、ようやく0時になるがまだライブは始まる気配は無い、数分後ステージと客との間に柵で仕切られた1m程のスペースが有りそこにギターテックの兄ちゃんがギターを並べ始める、並べているのはタクミさんではなく金髪のピアスした人。水色とオレンジのストラトキャスターとフェンダーのジャズベースを一本一本チューニングしていく。さらにその横にもう一人のスタッフが待機する、この人の仕事はどうやらプリンスのために歌詞カードをセットする係りらしく足元には大量の歌詞カードファイルを持ち込んでいる。

スクリーンに突然ミュージコロジーツアーの「D.M.S.R」が映し出され会場が大きく盛り上がる、15分程のロングヴァージョンで終わるといよいよ始まるのか!?と思うが始まらず、さらに5分後いきなりベースとドラムの重いリズムが響きわたりいよいよショーがスタート。幕が開くがまだプリンスの姿はない。ステージ構成は左奥が螺旋階段が付いた2階建てになっており2階バルコニーにはホーンセクションのマイク、グレッグ、メイシオが並び、その手前のドラムセットには新メンバーのコラが座っている。さらに左に新しいベーシストのジョン・ダナム、この人はコラの旦那らしい。ステージ右にはキーボードのセットがありモーリス・ヘイズがいる。今回はステージ中央奥にもキーボードがありそこにはなぜかレナートが座っている、短期で雇われているのか?。

「3121」のイントロが流れる中暗闇からステージ前にプリンスが歩み寄り照明が姿を浮かび上がらせる、久しぶりに見る生プリンスはかぶりつきの場所のため超至近距離!今夜は亜麻色(?)の上下のスーツに手にはお馴染みのホーナーのテレキャスター、左右にはもちろんミニの着物を着たツインズ、とにかくこの双子はプリンスに合わせてか体が小さく顔もとても小さい、手にはいつもどおり「功夫」の文字入りのピンクの扇子を手にしている。2年半ぶりに見る御大は少しも変っていないがツインズと比べると異常に肌が白く感じる、いつも通り前奏でかなり引っ張るがこの曲は今回のアルバムで一番気に入ってるので嬉しいオープニングだ、やはり歌メロはなかり崩している。2曲目はガールズ&ボーイズ、久しぶりだけど普通のアレンジ。3曲目は聴いた事が無いブルースでその時は分からず後でレイ・チャールズの曲だと分かる、こういう曲はもう一度ブートで聴きなおしてみたい。

続いて「Lolita」、「Black Sweat」を演奏するがこの辺りはテレビのショーで放送されたのと振り付けも同じ感じで変化は無い、ただツインズの動きがとても激しく何度かイヤリングを落とす場面があった、プリンスも途中ハンカチを落とすがいつも通りミスでは無いように鮮やかに拾い、ギターを弾いている最中にピックを落としても慌てる事なく処理する。「Kiss」では最初ギターはツインズの片割れ(妹?)がギターを頭上で持ち、エロチックにクネクネと踊りながら少しづつプリンスに近づきギターソロの時にプリンスに掛けるとい意味不明な演出がされる、演奏は本人のノリも良く目の前にいるファンにギターを持たせたり、タンバリンを叩かせたり、マイクを差し出したりで機嫌は良さそう。

「Shhh」が始まる、前回のミュージコロジーツアーではジョン・ブラックウエルの派手な演奏を印象付ける曲だったが、今回新しいドラマーになってもセットリストに入れており、女性ドラマーとは言え力強い演奏で安心して聴いてられる。「Musicology」も前回のツアーの時とアレンジなどの変化は無く途中メイシオからマイク・フィリップスそれにグレッグとソロパートを順番にとる形で後半はいつもの通りアーチー・ベル&ドレルズの「Tighten Up」に繋がる。今回11月からこのショーが始まったわけだが、何度か観てる人の話では最初の頃はホーンのメンバーがマイク・フィリップしかおらず曲によっては現在と曲のイメージ変っているそうだ、ある意味薄っぺらい最初の頃の音も聴いてみたい。

メイシオが「Pass The Peas」を連呼し演奏が始まる、この曲ではお約束の客上げタイム。指名されたファンがステージで踊りまくる、毎回思うがなぜプリンスは極端に太った客をステージで踊らせようとするのか?メインで躍らせるのはいつもスーパーおデブさんだ、曲の後半はホーンのメンバーが順番にソロをとっていく形で終わる。ショーの最中プリンスが黒いタオルをバックステージから持って来ては客を煽り最後に投げ込むシーンが何度かあり、一度届きそうな場所に投げたためジャンプしたが取れず、、注意深く見ていたが多分シンボルマークは付いて無いと思う。

曲はマイク・フィリップスのボコーダー大活躍の「Play That Funky Music」、これを演奏して盛り上がらない訳がないっていうある意味ベタな選曲。「Joy In Reptition」では煙と照明を使ったツインズの片割れとプリンスの寸劇的な演出がされている、こうゆうクサイ演出は見ていて辛い。「Purple Rain」のイントロが流れる、嫌いな曲なので気持ちが萎えるがイントロ&エンディングは長くなく比較的コンパクトなヴァージョンでグー。ここでステージは一度暗くなりアンコールへと繋がる。アンコール一曲目はメイシオによる「What A Wonderful World」、結構これも定番。次にピンクのスーツに着替えたプリンスが登場しジョニ・ミッチェルの「A Case Of U」プリンスお気に入りの曲でファルセットが心地良い。「Forever In My Life」の次は「Elephants & Flowers」以前ペイズリーパークで聴いてとても感動した曲だ、いつもながらアルバムより数段良い演奏、素晴らしい。続いて「Anotherloerhead」だがアレンジ的にかなり歌メロを崩しており、とてもカッコイイ。引き続き演奏したのはなんと「I Like It There」!この曲を生で聴くのは初めてだ、内容的には良くも悪くもないがとにかくレアーな選曲だというので一人ニヤける。ここでまた暗転、しばらくしてマイク・フィリップスがボコーダーでヴォーカルを担当する「Crazy」が始まる、これも出来が良くナールズ・バークレイのヴァージョンより数段イイ!。そしてラストは「Nothing Compares 2 U」という素晴らしい形でステージは終了。何も言う事はない、神々しいプリンスに合掌。
"3121 "Rio Hotel, Las Vegas
1.3121
2.Girls & Boys
3.The Sun's Gonna ShineAgain (Ray)
4.Down By The Riverside (Traditional)
5.Lolita
6.Black Sweat
7.Kiss
8.Shhh
9.Musicology/Tighten Up
10.Pass The Peas ( Maceo Parker)
11.Shake Everything U Got
12.Play That Funky Music (Inst)
13.Party Man ( A Cappella)
14.Controversy
15.Joy In Repitition
16.Purple Rain
17.What A Wonderful World
18.Case Of You
19.Forever In My Life
20.Elephants & Flowers
21.Anotherloveholenyohead
22.I Like It There
23.Crazy ( Gnarls Barkley) vo-Mike
24.Nothing Compares 2 U

最後にこの後ホテル内にあるレストラン「ジャズ・クイジーン」でアフターパーティーがあるとアナウンスが有り、早速移動するが既に長蛇の列、体力的にも限界が来ていたので泣く泣く帰る。次の日、結局バンドによる演奏が有り、凄く聴きたかった「Footprints」も演ったと聞いてとても後悔した。。。

2006年12月9日 ライブ2日目
2日目は週末という事でさらに早い時間に並びに行くが既に昨日と同じ人達が並んでいる、、いや!床がじゅうたんなので寝転がっている、最初に来た人は昼の12時にはもう並んでいたらしい。恐ろしく長い時間を寝転がって過ごし(ここはカジノなので通行人は軽蔑のまなざしで通り過ぎて行く)9時頃には入場、昨日と同じくステージ前の場所を確保、会場で流されている曲は昨日と同様のもので0時15分頃に昨晩と同じく「D.M.S.R」のビデオが流される、今夜はソールドアウトらしく盛り上がりがさらに凄い。

ビデオが終了すると演奏が始まった、プリンスの衣装はオレンジの上下のスーツで昨晩よりお洒落度は高い。今日の一曲目は「Spirituality」、曲自体は「Sexuality」なんだけどエホバ的には歌詞に問題があるのだろう、曲もライブでは聴いた事はなかったので新鮮だ。2曲目も今まで演奏した事が無かった「Jonny Be Good」、これも珍しいと言えば珍しいがかなり直球のロックンロールなので複雑な気分だ。そしてショーは進行して行くが突然プリンスに異変が!額から流れる一筋の汗がなぜか黒く見える、どうみても黒い!しかし本人は全く分かっていないようで汗を拭おうともしない。数分間はそのままの状態で演奏し一度ステージ裏に下がり出てきた時には何も無かったかのように綺麗な顔をしていた。結論としてはやはり白髪染めか。ま、男48歳これは仕方ない所だろう。

「Cream」「U Got The Look」と昨日演奏しなかった曲が続く、やはりセットリストを変えてもらえると嬉しい、さらに演奏中ズボンの裾を少したくし上げヒールの後ろの部分を客に見せニヤリとする、見るとダイヤモンド(イミテーション?)が縦に6個程埋め込まれている、趣味がイイのか悪いのか普段見えない所なのでわざわざ見せるのか?。あと細かい所では、よく見るとズボンの裾が5センチほど折り返してあるがこれは止めて欲しい。

一応セットリストは前半だけは決まっているが後半になると曲順はプリンスの気分次第なようで歌詞を出す担当の人は探すのに大変そうだ、歌詞を見てる様子も無く必要無いと思うが。「3121」のイントロが始まるが曲によっては使用楽器も決まってないようで、最初ギターを渡してもらっておいて気が変ったのかベースを要求する。最後は大嫌いな「Let’s Go Crazy」、こんなショボイ曲でなんでみんな盛り上がるのか分からん、ノリやすいパーティーソングという理由だとは思うが。とりあえずショーはここで終了、昨日と比べると短いので少し残念だ。
"3121 "Rio Hotel, Las Vegas
1.Spirituality ( Sexuality)
2.Johnny Be Good
3.Girls & Boys
4.Purple Rain
5.Lolita
6.Black Sweat
7.Kiss
8.Shhh
9.Musicology
10.Pass The Peas
/Shake Everything U Got( Maceo )
11.Cream
12.U Got The Look
13.Joy In Repitition
14.If I Was Your Girlfriend
15.Pink Cashmere
/Heaven Must Be Like This
/One Kiss At A Time
16.3121
17 Crazy ( Gnarls Barkley) vo-Mike
18.Nothing Compares 2 U
19.Let's Go Crazy


"3121 Jazz Cuisine" Rio Hotel
演奏中に昨日はあったアフターパーティーの告知が無く少し不安に思いながらも「ジャズ・クイジーン」へ向かう。この時点で演奏があるかは分からなかったが昨日の失敗は犯すまいと並び始める。並んでいる最中にもモーリス・ヘイズやツインズが人を掻き分け入っていくので期待しながら40分程並んだ後ようやく席に案内される。店内に入ると照明は各テーブルに一つずつアルコールランプ(?)が置かれているだけでとても暗い。レストラン中央にはさらに壁で間仕切りされた部屋があり、中はガラス張りのため外のテーブルからも見る事が出来き、その部屋の隅にはドラムセットとキーボードが置かれている、周りを見渡すとすでにバンドメンバーはいろいろなテーブルに座り談笑している。しばらくすると隣の部屋で「オー!」と歓声が聞こえる為見るとプリンス登場。すぐにこちらのテーブル付近もウロウロしだし、1人が握手を求めると握手してくれた為、その場にいた日本人も握手してもらう、なぜか手がシワシワな感じがしたので他の人に聞いてみたが同じ意見だった、職人の手という事で無理やり納得する。それにしても香水の匂いが半端じゃなくキツイ、長時間一緒にいると多分頭が痛くなると思う。

店内はライブ会場から流れて来た客への対応でウエイターが飛び回っておりいつまで経ってもオーダーを取りに来ない。突然レナートがキーボードを静か弾き始めバンドによる演奏が始まる、しかし演奏してる曲がムードミュージックという感じでとても退屈だ。プリンスはテーブルで知人らしい人と来週行われるラリーとメイシオのライブ告知が印刷されたポストカードを手に喋っている。

その後ドラムのチャイナ服を着たコラがアップテンポのリズムを叩き出した為急いで中央の部屋へ移動する。と言っても部屋にはステージは無くキーボードとドラムセットは台座に置かれており、ベースの人は台座に座って演奏、ホーンのメンバーは客と同じ目線で立って演奏、一人ずつ交代しながらソロを取っていく感じ。部屋が狭いからなのか音はとても良い。演奏も少しずつスピードアップしプリンスも時折ギターを弾きながら部屋を歩きまわったり、弾くのを止めてテーブルに戻って行ったりと忙しい。次第にファンク色が強くなりプリンスもノッてくるが、弾きだしたテレキャスターの音が出ない、そこで止めればいいのに意地になってがむしゃらにカッテングするプリンスにみんな爆笑、こういう所で笑いを取ろうとするのがなんとも。。。曲は「Play That Funky Music」に、勿論マイク・フィリップスがボコーダーを担当。プリンスは演奏場所が狭くその上立ち見の客が多いにも関わらずギターを激しく弾き、さらに動きまわる、するとまた立ち見の客が増える。曲は引き続きマイクのボコーダーが効果的な「One Nation Under Groove」に。ホーンも一段と熱くなり見ている客も踊りだす、その中でもやたらダンスのうまい3人のファンがメンバーの前で踊りまくる。そのダンスにつられてかバンドも演奏を終わらせずジャムが続く。プリンスも演奏中楽しそうに見ており、ようやく曲が終わると拍手をしていた。
最後の曲はメイシオとレナートによる「What A Wonderful World」。メイシオの熱演が終わると同時にマイク・フィリップスがメイシオの片足に「親父〜!!」って言いながらしがみつきみんなの笑いをとっていた、ホントに仲がイイようだ。
これで演奏は終了、1時間に満たない演奏だったがとても楽しく、ただこれがアフターショーかと言えばステージも照明も無かったので微妙なところではあるが。最後に帰り仕度を始めているメイシオにとりあえず握手してもらい店を出る。
"3121 Jazz Cuisine" Rio Hotel
Afterparty (3:35-4:35)
1.Instrumental Jazz
2.Down By The Riverside
3.Play That Funky Music
/One Nation Under A Groove
3.What A Wonderful World


※注意 間違い多数あり。


12月19日